1)Could you repeat it, please?
の訳文として、「繰り返してください」との解答がありました。
これは、ズバリ間違いです。その理由は、「繰り返してください」を英訳すると:
2)Please repeat it. 或いは、Repeat it, please. となるからです。
ここで1)は疑問文、2)は命令文です。1)と2)は本質的に異なります。
疑問文の:
1)Could you repeat it, please? と
命令文の:
2)Please repeat it. とに同じ和訳を与え、一方が疑問文で、他方は命令文と云ったところで、そんな話は元々論理的に矛盾しています。
では、何故このような間違いが起こるのか?或いは、このような考え方をするに至ったのか。その理由として、既に何度も書きましたが、①過去にそのように教わったから、或いは、②過去にそれを注意されたことが無いから、等が考えられます。
短い英文を只の「ブラックボックス」として捉え、文章構造等全く考えることなく、其のまま、ブラックボックスの解として其処に和文の意味を添える。これでは、試験の直前に、出題されると決まっている数学の問題の解答を、数式の理由も意味も分らぬままに、丸暗記するようなものでしょう。何らの応用も利かぬだけでなく、大いなる害すらもたらすことになるでしょう。或る一塊の英文は、一粒の飴のように捉えられ、其れをかじると、概念としての意味が飛び出す。多分、そのように処理され続け、英語の学習とは単にそういう飴粒を揃えること。そういう飴粒を飴粒としてかじること。飴粒の色等を覚えて、それなりに判別すること。多分、或るときから英語学習を其のように捉え続けて来たのでしょう。そして、数年間で酷い虫歯になることはあっても、ポケットの飴粒の数も色も形もさして増えることも、変わることも無いでしょう。論理の糸のない飴粒は、増えることもなく互いに繋がることもないでしょう。そのたびに、ポケットの中の飴粒が変わるだけ、変わりながら、ベトベトとまとわりつくだけでしょう。
英語を租の様に捉え続けた学習?生活(飴粒生活)の中で、其の様な頭の容れ物に決定的とも云えるような重たい蓋を被せたのが、意を決して開始した「お絵かき・童謡の練習の如き英会話の数年間」だったのでしょう。それでも、ハネムーン英会話・お買いもの英会話?の如き目的があるのであれば、飴粒も旅行先で其れなりに役に立つのでしょうが、その様な論理を度外視したごく少量の飴粒(ブラックボックス)を、企業ビジネスの現場に持ち込むことは到底不可能でしょう。ビジネスライティングに際して、是に類する姿勢で臨むとすれば、其れはぞっとするほど恐ろしく、危険なことでしょう。取引上の錯誤・損害が生じたならば、賠償を提起し得るメール文書は、其のまま、取引先のパソコンの中に存在しています。
ここでお話を戻し、Could you repeat it? を更にご説明すれば:
1)Could you repeat it? は 3)I would appreciate it if you could repeat it.
「それを繰り返して頂ければ感謝いたします」の条件節 if you could repeat itの部分を変形したものと考えることができます。
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