「大人の為のやり直し英語講座」で、とてもやる気のある男性が学び始めました。以前、有名な英会話学校に4~5年通っていたとのことです。
ところで、Text に:
A: Good afternoon, sir. Can I help you?
B: ( )
1 I'm just looking. 2 It was a very good one. 3 Yes, I can.
4 No wonder.
と、いう設問がございます。答えが1 I'm just looking. であることは充分御存知なのですが、其の時、その受講生さんは:
Good afternoon, sir. Can I help you?
の、Can I help you? のところを 「何をお探しですか」 と訳しました。
これをお聞きしたとき、これこそ 「日本の教育の盲点・欠点」 の一つであろうと確信致しました。
「意訳と云う名の言い繕い」とでも云うべきものでしょう。習い事は、筋道・過程を理解する事こそが大切なのです。BEWAでは、初学者には和訳は完全に直訳するように指導しております。
その受講生さんが Can I help you? のところを 「何をお探しですか」 と訳したとき、私は 「お気持ちは良くわかりますが、「「何をお探しですか」 は、本当に Can I help you? ですか」 とお聞きし、その方に 「Can I help you? を其のまま訳してください」 と云ったところ、「ようこそ?、いらっしゃいませ?・・・」 とのご返事。
「そうではなくて、Can I help you? の直訳ですよ。直訳してください」 と云うと、??? もう一度 「直訳ですから、私はあなたを・・・」 とお話しすると、やっと 「「私は貴方を助けられますか」 でしょうか???」 とのご返事がありました。どこかで、Can I help you? を 「私は貴方を助けることができますか?」 と訳すことは絶対に間違いだと教わったことでもあるのでしょうか。
更に、この方の頭の中では:
Can I help you? = 何をお探しですか = いらっしゃいませ = Welcome!
A = B = C = D
なのです。どうも何時の頃からか 「英語はこういうもの」 と思い込んでしまっていた(思いこまされてしまっていた)ようです。
日本語の 「いらっしゃいませ」 は、どちらかと云えば“Welcome!” あるいは ”Welcome to ~.” に近いものでしょう。米国で店に行き、その店の入り口で、”Can (May) I help you?” と大声でどなりかけられたり、大声で語りかけられたりすることはございません。ところが日本では、店先で平気で 「いらっしゃいませ」 の大合唱にであったり致します。「いらっしゃいませ」 とCan I help you? は本質的に異なり、Can I help you? は、一義的には 「(私は貴方を)お手伝いできますでしょうか(お手伝いする能力がありますでしょうか)?」 の意味です。 そして、生活習慣・文化の違いにより、英語圏で店員さんが用いる場合は、日本語訳としては便宜上 「いらっしゃいませ」 と訳しているに過ぎません。仮にも、日本で店員さんに「何かお手伝いできますか?」などと問いかけられたりはしないでしょう。文化の違いが時として鮮烈に言語に現れることがあります。このような説明・理解なしに、Can I help you? を 「いらっしゃいませ」、「ようこそ」、「何をお探しですか」、そして 「其れ以外は無い」 とでも教わったのかもしれません。 こういうことは、巷には腐るほどあるお話でしょう。このようなことが続くうちに、頭の中が混乱して:
A = B = C = D より
A = D
↓
Can I help you? = Welcome!
B = D
↓
What are you looking for? = Welcome!
ええっ!!??なんだこりゃ、こんなの分かりっこない!それにへんだ(実際にへんなのですが・・)!!(こういう方は寧ろ理科系出身者に多い)。そして、そのまま社会人となり、 "おきまりの英会話学校" (外国人に任せておけばなんとかなると思っている企業も依然た~くさん・・・英語をキッチリ学んだ人を人事に置くべきでしょう)・・・・気がつけば早5年・・・ところがな~んも進んでいない。本当を云えばな~んも分らない・・・
BEWAの「大人の為のやり直し英語講座」 では、基礎英語がビジネス英語に繋がるように、基礎から根本的に英語を鍛え直しております。「こんな筈ではない」 と英語で困り果てている方、有名大学付属中・高入学そして英語でお困りの方等、どうぞBEWAにお気軽にお越しください。キッチリご指導申し上げます。授業見学一回無償。