黒猫のゆりちゃんは女の子です。11年前は近所の獣医さんのケースの中で大人しくしていました。どこかに捨てられていたのでしょう。我が家に着くや否や大喜びして走り回り、一日中ゴロ々ゴロ々いっていました。最初の夜は何故かキッチンの台の下に潜って、そこで丸くなって嬉しそうに寝ていました。 ゆりちゃんの由来は大津美子さんの「黒百合の歌」です。♪黒百合は恋の花♪ の歌詞で始まります。 猫は10年たつと猫又になって、しっぽが二本になると言われていますが、そんなこと、とんでもありません。何年たっても無芸小食、全然変わりません。
変わったところと云えば、文句が増えたところぐらいでしょうか。不満があると何かと妙な声を出して「ニャーニャー」言うようになりました。そっと背中を撫でると「ゴロ々ゴロ々」とお話します。 こんな無邪気で能天気な存在が化けたりする筈がありません。ゆりちゃんは優しい猫ちゃんで、人の膝の上を歩くときも決して爪を立てません。シャーと云ったこともありません。とても可笑しくて可愛いらしい生きものです。ゆりちゃんは鰹節が大好きでどんなときでも嬉しそうに食べます。