翌日、陸前高田市営球場の照明塔の見えるところに着きました。 水際には畳、靴、帽子等が散り散りに流れ着いており、その各々に向かい合掌していると、70歳ほどの男性に声を掛けられました。
照明塔が残る市営球場も一部水没しています。その更に向こう側の山並みと照明塔の間に辛うじて見える破壊され左側が欠損した堤防が、そのまま左側にずうっと続いていたそうです。海を遮っていた堤防の向こう側(さらに海側)には、松林と砂浜が在って、月に二度ほど散策に来られていたそうです。嘗ての景勝の地は、数百メートルに渡り海に浸食されておりました。
涙がこぼれ、深く心に沈んで行きました。