BEWA講師ブログ

総括:部分否定と全否定

これまで、否定: Nos.1-10に渡り部分否定および全否定についてお話してまいりました。
本日はこれまでの御話を纏めてみようと思います。
 1)Both item No.3 and item No.5 are not available.の和訳は、
  「商品番号3と商品番号5の両方は御利用頂けません」
と、部分否定となります。そして、
 2)Neither item No.3 nor No.5 is available.とすれば、全否定となり、
  「商品番号3も商品番号5もご利用頂けません」
と、なります。そして、これに代わりうる表現としてboth を文頭に用い肯定文とすれば、
 3)Both item No.3 and item No.5 are unavailable.
  「商品番号3も商品番号5もご利用頂けません」
と、否定の束縛から解放されます。
そして、
 3)Both item No.3 and item No.5 are unavailable.
  「商品番号3も商品番号5もご利用頂けません」
の主語(S)を形成する名詞句:
   Both item No.3 and item No.5
を、纏めると:
   Both item Nos. 3 and 5
となり、
   Both item Nos. 3 and 5 are unavailable.なる英文も可能となります。
次に、
 4)We cannot stop all the production lines of item No.8. なる英文も、部分否定であり其の和訳は、
  「当社はitem No.8 の全ての製造ラインは停止できません」
即ち「製造ライン全ては停止できない(製造ラインは一部稼働し続ける)」
の意味となり、そして、
 5)We cannot stop any production line of item No.8.
とすれば、全否定の英文となり、
  「当社はitem No.8 の如何なる製造ラインも停止できません」となります。
そして、4)と5)を受動態とすれば:
 6)All the production lines of item No.8 cannot be stopped.
  「全てのitem No.8の製造ラインは停止され得ません」
 7)Any production line of item No.8 cannot be stopped.
  「item No.8の如何なる製造ラインも停止され得ません」
となり、部分否定、全否定の意味をより明確に理解することが可能となります。
  このように、all, every, both等を含む英文を其のままに否定すると、「全ては~できない」なる意味の部分否定となり、全否定の英文とは意味が大きく異なるものとなります。専ら営利の追求を目的とする、ビジネス用言語(企業英語)の世界にあって、この種の誤謬が如何なる錯誤、結果に繋がり得るか・・・恐ろしいものがあります。 

ところで、「英語を英語で考える」 とか 「英語を英語で理解する」 とか、たまに聞きますが、これほど非論理的な言葉使いも凡そ考えられません。
 論理学的に云えば:      SをSで理解する → 同語反復、命題が成立せず。
 法律学的に云えば:      主体と客体が同じ → 債務関係を論じ得ず。
 現象学的に云えば:      己と意識の対象を認め得ず → 認識不能。
 街の豆腐屋さん的に言えば:豆腐を豆腐で考える?豆腐を豆腐で理解する?→+ ∞ ?

また、『例示』 と 『説明』 とは全く異なります。BEWA は、『単に英文を例示して説明に代える』ようなことは一切いたしません。 BEWAで学べば、みえないものがみえるようになります。英語学習が楽しくなります。講座見学に御出で下さい。 BEWA は、ご見学の後、執拗に電話にて勧誘するようなことは、BEWA の方針として一切致しません。

 

2013/01/04 ビジネス英語ビギナーズ文法   林 行雄

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